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今月の特集 タヒボジャパン株式会社 美容顧問 堀井紀壬子

No.39(2006年10月)

日本の民族衣装(3)キモノブーム到来!? 

私が子供の頃、祖母と母は、普段はキモノを着ていました。母は会社勤めをしていましたが、40代頃までは仕事に行くにもキモノを着ていました。年をとって太ってからは帯を結ぶのが大変になったのか、キモノ自体が面倒になったのか、普段着は洋服へと変わりました。でも、特別なお出かけのときはやはりキモノで通していました。

そんな家庭に育った私は、自然とキモノに袖を通すことが多く、会社勤めをしていた頃など秋冬の休日出勤時にはキモノを着て、「今日はお休みなんだけど、ちょっと仕事しているの」といった具合に気分転換をしていました。しかし、キモノを日常的に着るところまではなかなかいきません。自分でキモノを作ったり小物を買ったりするようになると、洋服に比べてお金がかかるしお手入れも大変だからです。

ある人が言っていましたが、和装関係の物の値段が今のように高くなったのは、第二次大戦後からだそうです。キモノの需要が減り和装関係の商売が成り立たなくなったため、和装業界では価格を上げたり、キモノの着方にいろいろな規則を設けたりして業界の存続を図ったのだとか。ところが、逆にこのことによって一般消費者が一段と和服を敬遠するようになり、和装業界はより衰退してしまったのです。

しかし近年、キモノに復活の兆しが見えます。インターネットでも良心的な値段でキモノが買えるようになったからでしょうか、アンティーク・キモノが出回ったり、浴衣ブームで浴衣からキモノに目覚める人など、キモノを着る人が徐々に増えてきているのです。現に東京では、毎月第二土曜日に銀座を着物で歩くイベントが開催されています。私の周りでも30代から40代の女性で「休日はキモノで過ごす」という人がちらほら。若い男性の和服姿も見直されているようです。

時の流れというのは面白いもので、『キモノで育った世代が洋服を着るようになり、洋服で育った世代がお洒落感覚でキモノを着る』という非常に興味深い現象が起こっています。我々日本人のDNAには「キモノを着る」ということが組み込まれているのかも知れませんね。

私の祖母や母は、洋服がキモノに取って代わっても昭和の終わりまでキモノを着続けました。そのおかげで、祖母や母が着ていたキモノが今でも私の手元に残っています。私もこれらのキモノを大切に手入れして、着続けていこうと思います。

次回はキモノの決まりごとについてご紹介します。


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